日本の官制

日本史用語の基礎知識

紫微中台【奈良時代に登場したもうひとつの「太政官」!】

紫微中台について【表記】紫微中台【読み】しびちゅうだい【時代】奈良時代紫微中台とは藤原光明子(藤原不比等の娘)の立后に際し設置された令外官「皇后宮職」を母体として、唐風に呼び改めた令外官。光明子は、娘である孝謙天皇が即位したことで、皇后(光...
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令外官【天皇大権の下で法の規制を受けない官職】

令外官について【表記】令外官【読み】りょうげのかん令外官とは『大宝令』や『養老令』で制定されていない官職(官司)のこと。天皇、及び、上皇(太上天皇)の「意志」「欲求」に拠って設置され、その職務内容・定員数(「職」の場合)が決められ、さらに、...
あ~お

県主【大王家直轄領と関係の深い謎の地方官】

県主について【表記】県主【読み】あがたぬし県主とはヤマト王権が置いた地方首長(地方官)の一種。ヤマト王権は、侵略し服属させた地域を、地方行政上の単位「県」と規定した。この「県」については、二種類の県があったとされる(中田薫氏の説・後述)。ヤ...
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少納言【有名な割にはキツイ!ツライ!…その上に報われない職!】

少納言について【表記】少納言【読み】しょうなごん【国風読み】すないものもうし【官位相当】従五位下【唐名】給事中【定員】3名少納言とは律令体制下で太政官を構成する官職。《太政官と八省の関係図》大臣━大納言┳少納言局      ┃      ┣...
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大納言【太政官のナンバー2!武家にとっても大事な官職!その歴史と実態とは?】

大納言について【表記】大納言【読み】だいなごん【国風読み】おほいものまうすのつかさ【官位相当】三品(四品)・正三位【唐風呼称】亜相・侍中大納言とは律令体制下で太政官を構成する官職。《太政官と八省の関係図》大臣━大納言┳少納言局      ┃...
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太政官【日本を支配した統治機構!】

太政官について【表記】太政官【読み】だいじょうかん【国風読み】おおいまつりごとのつかさ太政官とは八省百官を統括した統治機構のこと。統一中央政権が国土と人民を支配する制度「公地公民制」の確立に伴い、強固な政治機構と全国規模の行政力を必要とした...
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冠位十三階【日本で二番目に制定された画期的な冠位制度(官位制度)】

冠位十三階について【表記】冠位十三階【読み】かんいじゅうさんかい【時代】孝徳天皇朝『冠位十三階』とは『冠位十二階』に続いて、日本で二番目に制定された冠位制度(官位制度)。中大兄皇子を中心とする改新政権によって、大化3(647)年に制定された...
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忠臣【日本史上たった一人のための官職が爆誕!】

忠臣について【表記】忠臣【読み】ちゅうしん【時代】奈良時代忠臣とは令外官。日本史上で、「忠臣」に就いたのは、藤原北家出身の藤原魚名しか存在しない。藤原魚名(721~783)奈良時代。藤原房前の子。忠臣の年表<宝亀9(778)年>3月3日、藤...
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大師(太政大臣)【日本史上唯一の官号!人臣最初の「太政大臣」は中国風に!】

大師について【表記】大師【読み】たいし【時代】奈良時代大師とは太政大臣のこと。「太師」とも書かれる。天平宝字2(758)年、光明皇太后の力を背景に、当時の朝廷を統括していた藤原仲麻呂(恵美押勝)に拠って、官号が唐風に改称された際に「太政大臣...
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知太政官事【天武天皇皇統における皇親政治の要】

知太政官事について【表記】知太政官事【読み】ちだじょうかんじ知太政官事とは奈良時代に設置された令外官。この職に就任しているのは、天武天皇皇統の皇親4人に限定されており、天武天皇系の皇子(親王・王)に拠り政務を統括した上で、政治の安定を目的と...