御年寄

御年寄について

【表記】 御年寄
【読み】 おとしより

御年寄とは

江戸時代。

江戸城大奥における職制のひとつ。大奥勤務の中では実質的最高位の役職である。

「老女」・「局」とも称される。

御年寄の格式

大奥の一切を管掌し、「老中」と並び重きを成す存在で、その格式は10万石の大名並みとも言われた。

徳川幕府将軍の御台所(正室)の代理として、増上寺や寛永寺への法事に代参する時以外は、御年寄詰所の「千鳥の間」から動くことは無かったと伝えられる。つまり、大奥で働く女性たちを自らの手足の如く使える権力があった。

御年寄の給与

【御切米】 50石
【御合力金】 60両
【御扶持】 10人扶持
【炭】 15俵
【薪】 20束

※江戸時代後期頃

御年寄が複数いる場合

御年寄は、一人だけでは無い場合もあり、そのような場合は、御年寄上座が、他の御年寄と合議の上で、重要事の決裁を行なっていた。

著名な御年寄

御年寄として著名な女性に、徳川家綱の大奥を取り仕切った矢島らがいる。

御年寄の組織内における位置

《大奥(本丸大奥)組織略図》
 御台所━┳━上﨟
     ┃
     ┃┏━━━┓
     ┗┫御年寄┣御客会釈━中年寄━┳御中﨟
      ┗━━━┛         ┗━━━━┳御坊主
                         ┣御小姓
                         ┣御錠口
                         ┣表使━━━━御使番*
                         ┣御次━━━━御仲居*
                         ┣御右筆
                         ┣御切手書
                         ┣呉服之間
                         ┣御三之間*
                         ┣御広座敷*━御火之番*
                         ┗━━━━━┳御末*
                               ┗御犬子供*

*・・・将軍御目見得以下