漆部司

漆部司について

【表記】 漆部司
【読み】 ぬりべのつかさ

漆部司とは

大蔵省被管の官司。

木材、布、紙、革への漆塗りを担当する官司。朝廷で用いる器物、仏像、絵画等に漆細工を施した。

平安時代、平城天皇の官制改革で、中務省隷下の令外官である内匠寮に併合される。

漆部司の組織と役職

《官制略図》

    ┏神祇官
    ┃
 天皇━┫
    ┃
    ┣太政官┳中務省
    ┃   ┣式部省
    ┃   ┣治部省
    ┃   ┣民部省
    ┃   ┣兵部省
    ┃   ┣刑部省
    ┃   ┣大蔵省━━┳典鋳司
    ┃   ┃     ┣掃部司
    ┃   ┃     ┣漆部司
    ┃   ┃     ┃
    ┃   ┃     ┃《役職》
    ┃   ┃     ┃
    ┃   ┃     ┃ 正(正六位上)1名
    ┃   ┃     ┃
    ┃   ┃     ┃ 佑(従七位下)1名
    ┃   ┃     ┃
    ┃   ┃     ┃ 令史(大初位上)1名
    ┃   ┃     ┃
    ┃   ┃     ┃ 漆部 20名
    ┃   ┃     ┃
    ┃   ┃     ┃ 使部 6名
    ┃   ┃     ┃ 直丁 1名
    ┃   ┃     ┃
    ┃   ┃     ┣縫部司
    ┃   ┃     ┗織部司
    ┃   ┗宮内省
    ┣弾正台
    ┣衛門府
    ┣左衛士府
    ┣右衛士府
    ┣左兵衛府
    ┗右兵衛府

※ 官位は相当

漆部司の年表

<大同3(808)年>
正月20日、中務省内匠寮に併合される。