民部省について
【表記】 | 民部省 |
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【読み】 | みんぶしょう |
【国風読み】 | かきのつかさ |
民部省とは
令制八省のひとつ。
諸国の戸籍、租税の課役及び免除、家人及び奴婢に関すること、道路及び橋脚や港湾等の交通網の整備、未開地の開発業務等を担当。
民部省の職掌
民部卿の職掌は、諸国の人民の戸口の管理、その戸籍から税収を確保し口分田支給の実施等を行い、国司からの公文書や地方から納められる税としての貢納物の監査等である。
国司からの報告に拠って民政を掌握し、税収、予算を自在にしたこともあり、民部省符は太政官符と並ぶ効力を持つこととなる。しかし、平安時代半ばからは、有力貴族や有力寺院の荘園が拡大し、また、人民の逃亡等が常態化するようになり、公地公民制が崩壊したことに伴い、その力を失って行く。
民部省の別名
奈良時代、淳仁天皇の官制改革時「仁部省」。
民部省の系譜
民部省は、天武天皇朝の民官を前身とすると見られる。
民部省の組織
《官制略図》 ┏神祇官 ┃ 天皇━┫ ┃ ┣太政官┳中務省 ┃ ┣式部省 ┃ ┣治部省 ┃ ┣民部省━━┳主計寮 ┃ ┃ ┗主税寮 ┃ ┣兵部省 ┃ ┣刑部省 ┃ ┣大蔵省 ┃ ┗宮内省 ┣弾正台 ┣衛門府 ┣左衛士府 ┣右衛士府 ┣左兵衛府 ┗右兵衛府
民部省の役職
《役職》 卿(正四位下)1名 大輔(正五位下)1名 少輔(従五位下)1名 大丞(正六位下)1名 少丞(従六位上)2名 大録(正七位上)1名 少録(正八位上)3名 史生 10名 省掌 2名 職掌は、庶務 使部 60名 直丁 4名
民部省麾下の官庁
民部省の下には、主計寮・主税寮が置かれた。