散位寮

散位寮について

【表記】 散位寮
【読み】 さんいりょう(さんにりょう)

散位寮とは

式部省被管の官司(小寮)。

散位の名帳、諸国の朝集使の上日を管掌する官司。

在京している散位の文官武官は共に、散位寮に登録され、六位以下の官人は、分番で散位寮に出仕した上で諸使や雑事の業務に携わった。武散位(散位の武官)は、後に、兵部省に出仕することとなる。

なお、唐令には、日本令の散位寮相当の官司は存在しない。

平安時代、宇多天皇の官制改革で式部省本体に併合された。

散位寮の組織と役職

《官制略図》

    ┏神祇官
    ┃
 天皇━┫
    ┃
    ┣太政官┳中務省
    ┃   ┣式部省━━┳大学寮
    ┃   ┃     ┗散位寮
    ┃   ┃
    ┃   ┃      《役職》
    ┃   ┃
    ┃   ┃       頭(従五位下)1名
    ┃   ┃
    ┃   ┃       助(従六位上)1名
    ┃   ┃
    ┃   ┃       允(従七位上)1名
    ┃   ┃
    ┃   ┃       大属(従八位下)1名
    ┃   ┃       小属(大初位上)1名
    ┃   ┃
    ┃   ┃       史生 6名
    ┃   ┃
    ┃   ┃       使部 20名
    ┃   ┃       直丁 2名
    ┃   ┃
    ┃   ┣治部省
    ┃   ┣民部省
    ┃   ┣兵部省
    ┃   ┣刑部省
    ┃   ┣大蔵省
    ┃   ┗宮内省
    ┣弾正台
    ┣衛門府
    ┣左衛士府
    ┣右衛士府
    ┣左兵衛府
    ┗右兵衛府

※ 官位は相当

散位寮の年表

<寛平8(896)年>
9月7日、式部省に併合される。