御坊主

御坊主について

【表記】 御坊主
【読み】 おぼうず

御坊主とは

江戸時代。

江戸城大奥における職制のひとつ。
将軍付の雑用役であったため、大奥内では異色の存在で、大奥だけで無く、将軍の用事によっては、中奥まで出入り出来た。

将軍が大奥に入る際の連絡は、この御坊主を通して、正室(御台所)、側室に対して行なわれた。

御坊主の風体

頭は丸坊主、男物の羽織、着物を着用した。

年齢は、50歳前後の女性が多く務めた。

御坊主の給与

【御切米】 8石
【御合力金】 20両
【御扶持】 3人扶持
【炭】 4俵
【薪】 8束

※江戸時代後期頃

御坊主の重要な仕事

将軍と側室の性交渉の様子を仔細に観察し、御年寄に報告することも御坊主の重要な仕事だった。

このこともあり、「御伽坊主」とも呼ばれた。

御坊主の組織内における位置

《大奥(本丸大奥)組織略図》

 御台所━┳上﨟
     ┃
     ┃
     ┗御年寄━御客会釈━中年寄━┳━御中﨟
                   ┃
                   ┃     ┏━━━┓
                   ┗━━━━┳┫御坊主┃
                        ┃┗━━━┛
                        ┣━御小姓
                        ┣━御錠口
                        ┣━表使━━━━御使番*
                        ┣━御次━━━━御仲居*
                        ┣━御右筆
                        ┣━御切手書
                        ┣━呉服之間
                        ┣━御三之間*
                        ┣━御広座敷*━御火之番*
                        ┗━━━━━━┳御末*
                               ┗御犬子供*

*・・・将軍御目見得以下